岡山県農業開発研究所 ~加工指導を視察する〜

岡山吉備中央町ぶどうピオーネ

JA9団体と連合会などの関連団体と岡山県の支援を受け設立された研究所。

岡山県農業開発研究所は、JA等の県下農業団体、岡山県等を構成会員とする第三セクター方式の指導的研究機関で,
地域農業とその関連産業の育成と発展に寄与することを目的に業務を行っている。
http://www.nokaiken.or.jp/
21世紀  の「農」を創る3つの柱がある。

3つの柱

○地域食品開発
農産加工
・加工指導
・食品保存技術開発
・特産加工品開発
・食品分析
・受託研究、共同開発

バイオテクノロジー
・優良種苗の作出と増殖
・優良種苗の栽培
・受託研究、共同研究

○地域農業開発
・地域農業振興に関する調査研究
・農村動向等調査
・普及啓発活動

○有機認定
・有機食品の認定
・検査
・講習会、研修会の開催

今回はこの中で研究テーマである「加工」に絞り話を頂けた。
会員になるには、個人では難しく、セミナーなどの参加は基本会員にためのセミナーとなる。
主な構成員は、JAの女性部や法人でない任意グループで費用は年3万程度を見込む。

有機認定を行っているので、ぶどうの話も聞くことができた。
岡山の代表であるもも・ぶどうでの有機認定はももで数名、ぶどうはなしという結果である。
ぶどうはホルモン処理が必須であるためこの有機認定からは外れるということである。

それとは違うが、特別栽培というガイドラインもあり、慣行栽培何割削減などの基準もあるので
安心・安全に寄与できるものは参考にしたい。
http://www.pref.okayama.jp/page/detail-72114.html

有機認定は法律であるが、特別栽培は法律ではない。
主に県民局が担当している。

また、エコファーマーという栽培計画もあるので、確認しておく必要がある。
慣行栽培より一つ高い栽培計画だが確実に安心・安全に近づくことができる。
http://www.pref.okayama.jp/page/detail-106262.html

■加工指導

今回の本題の「加工」」だが、ここは一つの形にすることができる設備が一通り揃っている。
ここでは家で思いついた加工品を実際に具現化できるイメージで利用すると使いやすい。

□特産加工品開発指導
地域特産物を利用したジャムや漬物など、加工品づくりにおける基礎から商品化までの技術指導を行う。
新しい加工食品の開発研究も取り組んでいる。

□食品保存技術開発
野菜・果物の保存技術に関する調査研究にほか、食品の賞味期限評価などの保存性の研究を行う。

□食品分析
農産物・食品などの栄養成分や機能性成分の分析、微生物検査や重金属測定、異物検査などの安全性の分析を行う。

□バイオテクノロジー
地域特産の野菜・果樹・花きなどの優良種苗を確保するため、植物組織培養技術を行う。

この中で加工指導を重点的にお話を聞くことができた。
①実習プラントの利用(相談無料)
②現地指導
③成分表示(サンプル)

が主に出来ることで、成分表示はあくまでサンプルで公的な健康づくり財団(http://www.okakenko.jp/)や
保健所に指導頂く必要がある。

この他に加工を行う上で必要な営業許可なども調べる必要がある。
パッケージなどのデザインもここではできない。

■加工器具などの設備紹介
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全体のイメージです。
40種類の小型調理器具があります。

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製麺機、冷風乾燥機
麺に釜もあります。

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乾燥機

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絞り機(ジュースなど)、粉砕機(ジャムなど)、野菜スライサー
袋に入れてジュースにできたり、圧や遠心でとろみあるスープにもできる。
イチゴなどを粗く潰すこともできる。

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急速冷凍庫、フリーズドライ

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瓶詰(適量を入れる分ける)、バックシーラーなど
ゼリーを例に、ゼリーと果実の甘味が違うと沈んだり浮いたりする。
甘味が強い方が沈むので、果実を真ん中にしたい場合は糖度を同じにする必要がある。

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真空加圧、煮込み

 

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低温殺菌、餅つき、燻製
PH(ペーハー)4以下や塩、酢、酸などで殺菌を抑えることもできる。
高温殺菌は100℃以上で、低温殺菌は100℃以下である。
殺菌をするとは、何度で何分したかが重要な指標である。

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麩菓子系(カールなど)

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高温殺菌
この殺菌する機械の釜のことをレトルトと言い、レトルトカレーとはこの窯を使用した意味である。
レトルトのパッケージにしただけでは数日で腐り、膨れてくる。
カビは空気に触れると繁殖するが、空気に触れなくても繁殖する菌は多くある。
中を高温殺菌することでこの菌を死滅させ長期保存ができるようになる。

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缶詰

この缶詰に入れる加工品は一度熱する必要があり、ももの缶詰などでもシロップで炊いている。
これはレトルトでも真空パックでも同じである。
缶詰は特に温かい内に入れて閉じることで、酸化の元になる空気を追い出すことができる。
その後冷えると中が真空になる。
冷たいと空気が残り腐る。

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真空パック
この後、殺菌方法を考える必要がある。

様々な加工品の試作品が作る事ができる。
非常に初期の段階で形にするために利用しやすい施設である。

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これは全てこの施設で研究されたものである。

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いくつか形になった商品の展示もある。

まず加工の仕組みを知るために数千円使ってでもこの施設を利用する必要はある。
実際にオーソドックスなジャムなどでも作り体験を行って行きたい。

べイダー秀吉

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